<Profile>
宮崎県西都市出身。
福岡県の大学卒業後、2019年4月より地域おこし協力隊として新富町へ移住。
移住して分かった地域の本音
—地域おこし協力隊として、どのような取り組みをしているのですか?
井上:まだ新富町に来たばかりで、これといった活動はまだできていません。
最初は、農業を気軽に体験できるコミュニティーづくりをしようと考えていたのですが、実際に現地でたくさんの人と触れ合う中で、新富町で求められているものではないと感じました。
私自身がやりたいと思うことが、新富町に来たことによって変わってきているので、今は町の現状を知るためにたくさんの人とコミュニケーションをとっている状況。
—新富町民に求められていることとは何だと思いますか?
井上:一概にも言えないという難しさがありますね。
私がやりたいことが、実際町の人からすると迷惑な場合もあると思うのです。
本当に求められることを見つけるためにも、まず私が新富町を深く知ることからチャレンジしている。
地域おこし協力隊としても、自分にできる「何か」を早く見つけて行動したいです。
やりたいことがあるなら行動あるのみ
—地域おこし協力隊の制度には以前から関心があったのですか?
井上:大学2年生から地域というものに関心があり、ネクストコモンズラボにも参加させていただく中で、宮崎にも同じようなことをしているこゆ財団という組織があることを知りました。
こゆ財団を調べているうちに、地域おこし協力隊の制度を知りエントリーしたという経緯です。
—地元宮崎県に、いつかは帰ってこようと考えていたのですか?
井上:帰ってくるつもりはありませんでした。
だけど、やりたいことが宮崎にあるのなら行かない理由はありませんよね。
私は、頭で色々と考えるよりは「まずやってみる」が先行してしまうので、深く考えずに戻ってきたというのが本音。
とにかく人があたたかい町
—新富町で生活して感じることはありますか?
井上:他のメンバーの中には新富町が都会と比べると不便と言い人もいますが、私が生まれ育ったのは西都市でも田舎の方なので、新富町はコンパクトで何でも揃う便利な町だと思います。
温泉もあるし、住民の方々もフレンドリーで本当に良くしてもらっています。
—実際にあった地元の方とのエピソードなどありますか?
井上:新富町の温泉施設「サン・ルピナス」でのこと。
その日は寒くて露天風呂に入浴していても肌寒かったのです。
そんな時、一緒に露天風呂にいた方から、
「こっちにおいで。少しは暖かいよ」
と、声をかけていただき、背中を付け合わせて一緒に温まったことがすごく印象に残っています。
今まで、見ず知らずの人とこんな経験したことない!
本当に、みんな暖かくて優しい人たちですよ。
サポートしながら自分のやるべきことを少しずつ
—確かにすごいですね。そのようにお世話になった方々のためにも、地域おこし協力隊として頑張っていく必要がありますね。
井上:地域おこし協力隊としてというよりも、このメンバーで頑張りたいという想いが強いですね。
私自身は、他のメンバーのサポートをしながら自分が本当にやりたいことを見つけ、『これだ!』と思ったら、小さいことからコツコツ実践していくつもりです。
—どちらかと言うと、あれこれ考える前に行動してしまう性格ですか?
井上:そうですね(笑)
あまり悩むことはないかもしれません。
やってみたいと思ったら場所など気にせず行動してしまいます。
まぁ、好きなようにやらせてもらえる環境があるからこそなので本当に感謝です。
地域に求められる人間へレベルアップ
—持ち前の行動力を活かして、今後チャレンジしたいことなどは何かあるのですか?
井上:やってみたいことはあるのですが、どれも具体性がないのです。
こんなことを言うと怒られるかもしれませんが、ちゃんと地域の方の立場に立って行動したいと考えているから焦らないようにしています。
中途半端に自分に嘘をついてまで事業を立ち上げたりするのではなく、地域の方と共に計画を練っていきたいと考えているので、これからも1人でも多くの人と出会いたい。
その先に、本当の意味で新富町の魅力や課題が隠れていると思うので、それらを見落とすことなく、今後のチャレンジに活かしていきたいです。
自身も町と共に成長していく。
まずは行動して周囲から求められる自分になりたいですね。