「Listen」を大切に。 人が本当に輝くための組織づくりとは?

ユニリーバ・ジャパンで人事総務本部長を務める島田由香さん。これまでの経験から感じている組織作りや人材育成について、こゆ財団・齋藤と対談形式で語ります。良いチームの定義や、チームマネジメントに大切な「Listen」、パーパスの見つけ方など、様々なキーワードが飛び出しました。

■開催:2020年10月2日(金)20:00〜21:30 オンライン開催
■対談テーマ:持続可能なビジネスを実現するためのリーダーの役割
■オンライン動画コチラから
■ゲスト講師:島田由香氏
ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス株式会社取締役 人事総務本部長
YeeY Inc. 代表/Delivering Happiness Japanチーフコーチサルタント/Japan Positive Psychology Institute 代表 米国NLP協会マスタープラクティショナー/マインドフルネスNLP®トレーナー
■モデレーター:齋藤潤一(一般財団法人こゆ地域づくり推進機構 代表理事)
■運営:稲田佑太朗(一般社団法人こゆ地域教育研究所 代表理事)

人がより輝くために。「良いチーム」の定義とは?

「人事は、人がより輝くための仕事!」と言い切る島田さん。「良い組織=良いチームの集合体」だといいますが、良いチームの定義とはなんでしょう?

「私は、TEAMの頭文字をとって、こう考えています。TはTrust(トラスト)。互いに信頼があることは良いチームを作る上でとても重要です。その時だけ楽しい時間を過ごすグループとは違い、チームは、本当の意味での信頼関係や心理的安全性を持っていないといけない。EはEngagement(エンゲージメント)。複数人との関係性の中で、自分が何に没頭できるかということです。Aは、Authenticity(オーセンティシティ)。ありのままということですね。嬉しいことも落ち込んでいることも、全てシェアできることが大切です。MはMeaning(ミーニング)。チームが存在する意義や、チームの中で自分が担当する仕事の意味合いを理解している状態です」

大切なのは「Listen」

しかし、いざ良いチームを作ろう!と思っても、難しい時があります。「人がついてこないと悩む経営者はどうしたら?」という、齋藤の質問に対して、島田さんは、とにかく“聴く”ことだと言います。

「ベトナムに、ティク・ナット・ハンと言う、ノーベル平和賞などにもノミネートされたほどのお坊さんがいます。彼の“Loving Speech and Deep Listening”という言葉が大好きなんです。Listenというのは、Hearよりも、意図して、意識して聞いている状態。さらにそこにDeepがつくので、まさに“聴く”ということです。耳はそうしながらも、口から出ることは愛や感謝にあふれていることを言う(Loving speech)。すごい教えだなぁと思っています」

また、“聴く”ことは、チームの心理的安全性にもつながると言います。人間の脳は、聞いたことや見たことを全て、省略、歪曲、一般化してしまうのだとか。そのため、もし痛みを感じれば、次からはそれを避けようとしてしまいます。
「“ここでは何を言ってもいいし、聞いてもらえる”という感覚があるチームは、個人の主体性が強くなるんです」
と島田さん。思った事をすぐに口に出せて、みんなで面白がる雰囲気がとても大切なのだそう。

「何のために採用するのか」まで掘り下げて考える

ユニリーバでは、性別記載を廃止するなど、ダイバーシティに配慮した採用活動がされています。「採用に困っている」という悩みに対しては、島田さんはどうアドバイスするのでしょう?

「“採用に困っている”と一口に言っても、色々あります。応募がなくて困っているのか、欲しい人材が来なくて困っているのか、採用後にすぐ辞めてしまうから困っているのか。重要なのは、“採用とは何か”ということ。労働力の供給のため、同志を見つけるため、など色々あると思います。何のために人を採用するのかを、リーダーが社員と共有できていることが、会社のステージを問わず大事です」

深くうなずく齋藤。
「採用に悩んでる人は、マインドマップを作ってみると、困っているポイントが見えてくるかも」
とアドバイスを加えます。ちなみに、こゆ財団の採用基準は“いい人”なのだとか。“みんなが大好きで一緒に働きたいと思える人”を、積極的に採用していると言います。

「パーパスが自分を見つけてくれる」という考え方

話題は、働く・生きる目的(パーパス)に移っていきました。
「最近、自分軸じゃなく他人軸で生きている人が多い気がする。もったいない」
という齋藤。パーパスをうまく見つける方法はあるのでしょうか?

「まず、“パーパスを持たなきゃいけない”という風には思わないで欲しい」
と島田さん。しかしその上で、実は、みんなパーパスをすでに持っているのでは?と投げかけます。

“パーパスが自分を見つけてくれる”って言い方があるんです。人がパーパスを見つけるのではなく、逆に、空からパーパスが見ていて、人を見つけに行くという考え方。でも地球には77億人の人口がいるわけで、そこでパーパスが人をどう見つけるかと言えば、“何かに燃えてる人”なんだと思います。だからもし悩んでいるのであれば、今目の前にあるものをつべこべ言わずに楽しむということが大事。そうすればパーパスは絶対に見つけてくれると思う」
と島田さん。

「失敗したっていい」
「起きていることは全て“順調”!」
「内側が外側をつくる」
など、島田さんの口から次々に飛び出すキーワード。まさに“Loving speech”を体現している島田さんの言葉は、これからも人を輝かせていくのではないでしょうか。

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